Jewelの歌はまさに宝石だった!!

 2002年4月1日月曜日、私は心地よい歌声に包まれたのだった。

 e+というメールマガジンを読んでいると、Jewelという洋楽アーティストのコンサート御招待の記事が・・・。これはチャンス! 今年になって、garbage、The chemical brothers、Basement JAXXなどといった、私のお気に入りのアーティストの来日公演を次々と見逃してしまっていたこともあって、見れるものなら是非見たいと思っていた。

 ただ、正直言って、高いお金を払ってまで見に行きたいとは思っていなかった。

 そもそも、Jewelに興味を持つようになったのは、ごく最近のことである。

 それは、HMVの試聴機でふと、去年の10月に出たニュー・アルバム『this way』を聴いたのがきっかけだった。

 「なかなかええ感じやん!」と思い、衝動買い。その頃、ちょうど女性ロックヴォーカルの曲にハマっていて、前から好きだったNo Doubtやgarbage、Suzanne Vegaに加え、michelle branchやthe cranberriesといったアーティストのニュー・アルバムを買いまくっていた。

 Jewelの曲調としては、日本人アーティストで言うと、鬼束ちひろとか矢井田瞳とか、あの系統かな。実際、鬼束ちひろはこのJewelや、Jewel自身も好きだと言っているAlanis Morissetteに影響を受けている。アルバム『this way』のTV-CMにも一役買っていた。

 そんな、今どきのJ-POPにも少なからず影響を与えているJewelだが、デビュー・アルバムがアメリカだけで1000万枚も売れているメジャーなアーティストだと言うのに、大阪厚生年金会館大ホールというキャパシティーのところでライヴをやるという現状に驚いてしまう。

 確かに、大会場を埋め尽くす来日アーティストなんてのは、ごく限られていることを考えれば、Jewelといえどこんなものなのかもしれない。

 おそらく、チケットの売れ行きが思ったほど良くなかったのだろう。だから、このように急遽、一週間前に「御招待」の応募を募ったと思われる。

 すぐさま応募! そして当選!! ラッキーだった。見たいと思っていたアーティストのライヴがタダで見れるなんて!

 この知らせが急だったのもあって、結局一人で行くことになってしまった。まあ、もともと一人で行くことの方が多いので、気にはならなかったが。

 当日、窓口でチケットをもらう。席を確認すると、やはり3階。まあタダだから仕方ない。しかし、一人で行ったおかげで3階でも一番前の座席をもらえたので良かった。

 厳正なる抽選の結果とか書いていたが、わりと多くの人達が当選していたように思う。当日券もまだけっこう残っていたようだった。前日までチケット発売中のTV-CMも流れてたし。

 大阪厚生年金会館大ホールの3階というのは、グッと前にせり出していて、ステージを上から見下ろす感じになる。

 この時ハッと気がついた! 自分が大きな失敗をしたことに・・・。

 「オペラグラスを忘れた!!」・・・プロレス会場に必携のすぐれ物を、すっかり忘れてしまっていたのだ。

 Jewelのライヴがガンガン暴れるタイプのものでないことは容易に想像できた。私としてはできるだけ歌っている時のJewelの表情を見たいと思っていたのに。

 あいにく視力の悪い私の目では、3階から彼女の表情がわかるはずもなかった。

 なぜか、開演前のS.E.でStingの曲が延々と流れる中、ステージ正面にマイクスタンドとギターが2本、ポツンとスポットライトに照らし出されている。そして、左右のサイドにもギターのセッティング。向かって左奥にキーボード。右奥がドラムスで、その手前にベースという配置だった。

 至ってシンプル極まりないステージ。なんの飾り気もなかった。ここまでシンプルなものを見るのは本当に久々のことである。おそらく、歌だけで勝負するということなのだろう。

 3階からざっと1階を見下ろしてみて客層チェック。着てる服とか発してる雰囲気からして、ごく普通の人達が多いようだった。わりと大人しめの感じ。女性の方が少し多かったかな。

 結局、3階は半分強ぐらいしか埋まってなかった。

 館内消灯。真っ暗なステージ上をバックバンドのメンバーが、それぞれの楽器のポジションにつくのが窺える。

 ライトアップし、Jewelの登場! ステージセンターで歌いだすJewel。

 黒の柄物タンクトップ。膝上5cmぐらいのややタイトなGスカから伸びる白い足には、膝まである黒のロングブーツ。これらの黒とJewelの長くて美しい金髪と白い肌との対比が、遠目に見て鮮やかに映った。顔はよく見えないけども、その歌う姿からは、キュートさと芯の強さを存分に醸し出している。

 Jewelの曲は、ミディアムなテンポの曲が多い。それぞれの曲の雰囲気も大きく差があるわけではなく、ステージはわりかし淡々と進んでいった。

 観客も誰一人立つわけでもなく、まばらに手拍子をする人達がいるぐらいで、じっと彼女の歌に身を任せて聴き入っているという感じだ。

 しかし、日本人って本当にリズム感が悪いなあって思った。手拍子やノッてる動きを見ると、明らかにおかしい人達だらけ。裏拍をちゃんと感じれてない人達があまりにも多い気がした。

 1曲終わるごとに大きな歓声と拍手。時にはギターを持ち、時にはマイクを持って歌うJewel。そんなJewelが、歌いながらステージの手前の段に降りてくると、一気に1階の観客が総立ち! 一番前の人達からすれば、手を延ばせば届きそうな距離にまで来ているのだから、そうなるのも無理はない。

 M.C.もわずかながらあったが、勿論全て英語。何を言っているのかあまりよくわからなかった。もう少し英会話をやっておくべきだったと思ったな。おそらく、雰囲気的にほとんどの観客がわかっていなかったようだった(苦笑)が、それでも一部のファンは、Jewelと楽しい会話のやりとりをしていた。あれは実に嬉しい瞬間だったことだろう。

 こんな風に和やかに、緩やかに、暖かく、淡々と、時が流れていったように思う。

 アンコール2曲歌い終えてステージ終了。

 ノリノリライヴとはまた違った味のあるライヴだった。自分がやってきたライヴというのは、これ以上に静かなライヴだったので、その辺のことは全く気にならなかった。

 ただ、ノリノリじゃないライヴを支えるものというのは、やはり歌と演奏と楽曲の良さ、そしてそのアーティスト独特の世界観だったりする。

 Jewelの歌はホンモノだった!! CDで聴くのと全く違和感を感じない。コレは当たり前のようでいて、実はかなりの実力者である。日本のアーティストの場合、生で聴いてみると、かなりギャップを感じたり、崩れている印象を受けることが多い。しかし、Jewelは全くと言っていいほど、そのまま歌を再現してみせている。いつでも同じように歌えるということは、それだけの技術、身体感覚、肉体と精神のコンデョションのコントロールといった要素が、確実に身に付いているっていうことなのだから。

 しかも、Jewelの大ヒット曲『Who Will Save Your Soul』では、もうCDヴァージョンをはるかに超える歌を披露。それまで温存していた超ハイトーンヴォイスもお見事!! もう完璧だった。その伝家の宝刀を抜いたような歌いっぷりに、観客も大歓声だった。

 この日は実にイイものを聴かせてもらった。勉強させてもらいました。

 個人的には、『SERVE THE EGO』っていう、タブラのサウンドを使ってる曲が大好き。

 いやあ、ライヴって、本当にいいもんですね。 (ベタな水野晴夫パターン)

当然、Jewelの『this way』を聴きながら・・・   

2002.04.06

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