己の現状を知る

 何にしてもそうですが、自分が今より上に行くためには、先ず今の自分というものがいかほどのものかということを把握しておく必要があります。

 歌を歌う自分を客観視してみる必要があります。そして自分以外の誰かにも意見を述べてもらうことも必要でしょう。

 ここで大事なのは、イントロダクションでも述べたように、どれだけ「気づく」ことができるかです。自分の良い部分と悪い部分がどれだけ見つけられるでしょうか? この作業をしておかないと、自分がどういった方法でより上の自分を目指せばよいかということがわかりません。

 とりあえず自分の歌を録音して聴いてみることですね。一番いいのはスタジオを借りてレコーディングしてみるのが良いでしょうが高くつくので、先ずはラジカセなりウォークマンなりで録音してみましょう。MTRがあれば勿論MTRの方が良いでしょうね。

 いかがなもんでしょう? 愕然とした人も多いのではないでしょうか。自分の頭の中で聞こえてる声とのギャップに戸惑ってしまいそうなことはないですか? このイメージとのギャップを埋めることも非常に重要なことです。そのためには録音してチェックしまくることですね。

 さて、録音して何をチェックすべきでしょうか? ピッチ(音程)の良し悪しや、リズムのズレなどは比較的すぐに気がつけることでしょう。この基本的なことに気がつけない人は、耳を鍛えるしかないですね。耳の良い人にチェックしてもらえば、いろいろアドバイスもしてくれるでしょうし、利用すべきでしょうね。

 ピッチやリズムの良し悪しは、ハッキリ言って生まれ持った才能ってものが大きく関係していると思います。特にリズム感に関しては、元プリンスなんかは「あるか無いかのどちらかだ」と言い切ったりもしています。生まれ持ったとは言わないまでも、育ってきた環境も大いに関係しているでしょうね。小さいころから音楽に溢れている家庭とそうでないのとでは全然違うはずです。また今まで音楽をどういう聴き方をしていたかでも違うでしょうし。ただ単にボーッとBGMみたいに聴いているのと、演奏やアレンジ、歌の技術などに耳を傾けながら聴いているのとでは、後々全然違うでしょう。

 まあ、ここであきらめてしまっては元も子もないんですが、それ相応のトレーニングをすれば、ある程度は良くなるもんです。それにピッチやリズムの悪さの原因としては、正しい発声ができていないというケースが多いですからね。

 発声のチェックって自分だけでチェックするのはなかなか難しいものがあります。姿勢や全身の筋肉の使い方が重要なので、コレらを正しく理解できてる人に見てもらわないことにはなかなか自分だけでは判断できないかもしれません。せめて、様々な写真やビデオなどで基本のイメージを自分の中にハッキリもつようにすることです。歌の上手なアーティストの歌ってる姿をビデオやテレビなどでよく観察するのも良いでしょう。最初はモノマネから入ってもいいかも。ただ表面的なことに終始したら、つまらない歌になる危険性が高いですが。でも日本の歌手って発声に関して甘い人が多いから、洋楽の中でも探してみた方が良いかもしれないですね。

 その他には、滑舌、声量、息づかい、アクセント、発音などが基本チェック項目でしょうか。

 それと自分の声域を知っておく必要があります。果たして自分はどこからどこまでの声が出せるのか? それも歌の中でどれだけ使える声が出せるかということが大事です。そして、自分にとってベストのキーはどこなのかということを探るのです。そうすることによって曲作りや選曲において本領を発揮できます。

 このような細かな基本チェックだけで終わっていては意味がありません。自分の歌を聴いてみてどんなことを感じたでしょうか? 自分で自分の歌に感動した? 満足いった? なかなかそうはいかないと思います。「何かつまらない」とか「何か違う」とか「こんなハズじゃ・・・」とか欠点が耳についたりします。でもその中に「ここの歌い方はカッコ良く歌えてるな」とか「自分はこういう歌い方もできたりするんだな」とか「これなら高音はもう少し上も出せそうだな」とか、プラスの材料も少なからず見つかるのではないでしょうか。

 より自分を客観的に見るためには、ビデオに録画して見てみるというのが一番良い方法かもしれません。そうすれば姿勢のチェックもできますし、リズムのノリ具合の確認とかビジュアル的にどうすればカッコ良く見えるかというアイデアも湧いてくるでしょう。自分の歌ってる時のイメージがよりハッキリしてくると思います。また、全身が映る鏡で常にチェックしながら歌うことも大切でしょうね。

 ここで、自分の歌をより良くするための重要なポイントを1つ! つまらない歌っていうのは、だいたい声を出す技術のバリエーションが少ないがために、歌の表情が乏しくなってしまって、単調な感じになってしまっていることが多いです。では、その声のバリエーションを増やすにはどうすればいいか? 先ず、自分の身体と声との関係に敏感になることです。例えば、あくびしてる時に出る声、大笑いをしてる時の声、泣いている時の声などとその時の身体の感覚を覚えるのです。どの筋肉の場所がどういう動きをしていてどういう声が出ているのかということですね。そういうことを常日頃から意識していると、歌においても生かすことができるようになってくるはずです。そういう身体と声の関係を意識しながら自分の歌をチェックすることによって、自分の声のカッコ良さ悪さが見えてきますし、対処の仕方もわかってくるようになるのです。そういう意味ではモノマネしてみるのも決して悪くはないわけですよ(個人的には苦手ですが)。きっと技術のバリエーションも増えていくことでしょう。

 自分の現状を知るためには基本を知っていないとなかなか自分がどの程度のものなのかは把握できないでしょうね。姿勢や発声の基本は近いうちにこのコーナーでやるつもりですが、自分もまだ未熟な部分が多いのと、ヴォイス・トレーナによって言っていることがバラバラでどれが正しいのか疑問な部分が多いということで、かなり慎重になっています。いろいろ再確認した上でとりあげたいと思っています。

 チェックすることにより、歌の技術上の問題点が浮かび上がり、今後のトレーニング方法のヒントとなります。

 また、自分の歌のイメージをより確固たるものにしていくことができます。そして、そのイメージと現状とのギャップをいかにして埋めていくかというのが最も重要なことなのです。

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